心臓は、全身に血液を送り出すポンプの働きをします。心臓の規則正しい動きは心臓を形成する筋肉(心筋)の
細胞が一定リズムで興奮することで収縮して起こるものです。心筋細胞の興奮はある一部の組織(洞結節)から始まり、その刺激が決まった経路を通りながら、やがて心臓全体へと伝わります。
心電図はこの心筋細胞の刺激の伝わり方を、体表面から記録したものです。健常な方の心電図では、決まった形の波を描いた線(これを「波形」といいます)が、ほぼ一定の間隔で出現します(安静時で一分間に60~90回)。
これが心臓に何らかの異常があったりすると、不整なリズムで出現するようになったり
(不整脈)、波形の形が正常の形と異なったり、または徐々に変化が見られたりします。
(心筋梗塞や狭心症等の虚血性心疾患、高血圧や弁膜症による心肥大・心拡大など)。
【Q&A】 |
Q1:この検査でわかる疾患は何ですか? |
A1:下記の項目が心電図検査で分かります。A1:下記の項目が心電図検査で分かります。 心電図で分かる疾患 ・心拡大(心臓の筋肉から形成される壁が厚くなった状態) ・心拡大(心臓内腔が大きくなった状態) ・虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症発作時) ・心膜炎(心臓を包む膜の炎症) ・電気的刺激伝導障害(洞房ブロック、房室ブロック、脚ブロックなど) ・不整脈(心房細動、期外収縮など) ・徐脈または頻脈(発作性のものを含む) ・血中電解質の異常(血清カリウムの高値または低値) |
Q2:どのような症状や状態の時に、心電図検査を行うべきですか? |
A2: 下記参照 自覚症状がある方 ・胸痛:急激に痛くなった場合は、心筋梗塞、狭心症、解離性大動脈瘤、気胸など ゆっくりと痛く練った場合は、肺炎、肺がんなど ・動悸:労作時に出現した場合は、心不全、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、貧血 安静時に出現した場合は、種々の不整脈(心房細動、WPW症候群など) 労作・安静に関係なく出現は、大動脈弁閉鎖不全、甲状腺機能亢進症 ・呼吸困難:労作時に出現する場合や夜間に発生する場合など ・めまい、失神 ・脈がとぶ(胸の中で、急に魚が跳ねたような感覚など) むくみ(特に足)がある方 高血圧を指摘された方 高脂血症(高中性脂肪、高コレステロール)を指摘された方 糖尿病を指摘された方 心雑音を指摘された方 ペースメーカーを入れた方 胸部レントゲンで心拡大を指摘された方 ☆上記以外の項目でも検査をする場合がありますので、医師にご相談ください。 |
Q3:検査の流れを教えてください。また検査時間はどれくらいかかりますか? |
A3:検査時間は1~3分です。 •
通常ベッドに仰向けに寝た状態で行います。(この時検査が終わるまでの間、手足な ど体全体の力を極力抜くようにしていただけますと、波形の乱れのないきれいな心電図を記録することができます)
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両手首、両手足にクリップ状の電極、胸部に6つの吸盤状電極を取り付けます。
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20~30秒ほど心電図を記録して終了です。
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結果は、当日に医師から説明があります。 ※痛みもないので、安心してください |
Q4:心電図検査は予約制ですか? |
随時検査が行えます。患者様の希望もしくは医師の指示の下検査を行います。 |
Q5:検査当日の持ち物や服装など、何か特別なことはありますか?食事の影響はありますか? |
A5:持ち物は特にありません。服装に制限はありませんが、ストッキングを履かれてきた場合、脱いで検査をしていただきます。食事の影響もありません。 |
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